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新選手加入時のチームへの迎え入れ方のヒント

「いいチーム」とは、安定したチームであることが多い。今回は新選手がチームに合流する際に起こりがちな、「チームの不安定化」を防ぐヒントを紹介しよう。

 

 

1. 選手を知る

コーチは前もって新加入選手についてのサッカー選手としての特徴などのイメージを持っているかもしれない。では、それサッカー以外のことはどこまで理解しているだろう。よりよく選手の個性を知ることで、コーチからの声かけへの反応がよくなるなど、コーチ‐選手間の関係性が向上するはずである。

選手たちはあなたから気にかけられていることを感じると、特に何をあなたが気にしているかを知りたくなる。彼らの生活面なども網羅した、選手情報アンケート用紙を作成して、新しい選手たちのことをできるだけ理解しよう。

選手に、「お互いをよく知ってコミュニケーションをとることで、いいチーム作りに役立つ」ことを強調して伝え、記入時には、できるだけ正確に正直な内容となるようにさせよう。そして記入後は、しっかり活用するだけだ。

このような、選手のサッカー技術だけでなく人間性も知ろうとする過程を通じて、彼らのサッカーへの動機をより幅広く理解できるはずだ。積極的に質問をすることはもちろん「コーチが注目している」という姿勢を示し、選手のやる気につながる。

 

2.古株の選手にサポートさせる

新加入選手に質問することと同様に、チームに長く所属している選手にも、どのように新しく入ったチームメイトを迎え入れるべきかを尋ねてみよう。

2人組の際は、チームでの経験が豊かな選手と新規加入選手を組ませることで、新規加入の選手が「部外者」的な立場にならない。また、どのような態度や姿勢で練習に臨むべきかもこの選手から見てとることができる。

 

3.排他的な「仲良しグループ (派閥) 」を作らないようにする。

仲良しグループとはネガティブな意味で「いつも一緒にいる選手たち」のことである。練習時に選手たちを様々なペアやチームに分けることでこういったグループ形成を避けよう。遠征などの機会では、部屋分けや食事の席などをその都度変更することも有効な策と言える。

チームで意見交換会をすることは、よりよい人間関係の構築以外にも、仲良しグループに分かれてしまうことによって起こるチームへの悪影響を選手たち自身に理解させることができ、とても有効である。もちろん、選手たちはある一定の仲間とより多くの時間を共に過ごすこと自然なことだが、ネガティブな仲良しグループとは分裂的で排他的でチームの崩壊につながる恐れがある。

 

4.チームミーティング

練習前後などにチームミーティングの時間をとろう。少人数の班にわけることで新規加入選手にもコミュニケーションをとりやすい環境が与えられる(もちろん仲良しグループ形成を避ける効果もある)。それぞれの班にはミーティングトピックに関しての班としての意見をチーム全体に発表させよう。たとえば近くに行われる試合でのチーム戦術や作戦などはいいトピックとなるだろう。

そして新規加入選手をよりサポートするために、コーチは先に彼にトピックを知らせておいてもいいだろう。さらに、事前にトピックに関してある程度2人で先に話しあってみてもいい。これにより、新しく入った選手も事前にミーティングの準備ができ、物怖じせずに当日参加できることだろう。そして他の選手から、新加入選手が「価値のある意見を発表している」とみられれば、この選手にとってもチームの一員としての自信をもつことができるだろう。

 

5.チーム内の役目と義務

また新規加入選手もチーム内での役目と、それに伴う義務をしっかり理解できるようにしよう。もちろん細かな連絡事項、例えば試合の日の服装への注意などもしっかりと性格に伝える。

誰でも最初に教えられていなかったことで、後から批判されることはいやだ。いつもしっかりと正確な相互連絡ができるように努めるべきだ。

なお、チーム内でどんな役目や仕事があるかを明確にする一つの方法としては、ある選手に自身のポジションでの役目をすべて箇条書きにさせ、同様に新規加入選手にもさせる。そしてそのときの両者の相違点や誤解を解決する。そうすればきっと、新しい選手にも役目がしっかりと伝わることだろう。(了)

 Reference: Soccer coaching tips to ease the integration of new players

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