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サッカーにおける戦術の変化 ~セントラルMF編(守備的MF編)~

セントラルMFはチームのエンジンと言える。もし、チームがこの中盤のエリアをコントロールできれば、ゲームで起こることを支配して統率することとなるだろう。良いチームは、必ずこのポジションにワールドクラスのプレイヤーを抱えている。これらの選手は度々、チームのエンジンであったり、オーケストラの指揮者などと表現される。

 

  • セントラルMFはスタミナが求められる。それは、自陣のボックス(ペナルティエリア)から相手ボックスまで、ボールに対して、攻撃に守備に限りなく走り回ることを意味する。
  • ボール奪取で勝つためにタックルが優れていること、そして前線に対してチャンスを創造するパスのスキルが必要になる。
  • チームで一番速い選手である必要はないものの、ルーズボールを拾いチャレンジできるための、パワーやスピードは必要になる。
  • 幅の広いサッカースキル、ヘディングやボールコントロール、パス、タックル、シュートなどの全てのスキルが求められる。
  • セントラルMFは、まれに競争的でリーダー資質を持っている。そして、コミュニケーションスキルとゲーム展開を読む力もとても役に立つだろう。

セントラルMFは、センターバックの前にポジションを取り、真ん中のディフェンスを形成する中盤のスペシャリストということになる。メインの役割としては、相手FWに入るボールに対してインターセプトを狙い、ブロックをしようとすることでセンターバックの盾となることである。MFとDFの間の穴を守ることで、ボールを奪取したりインターセプトした時にシンプルにアタッキングMFにつなぐことである。これは、あまり魅力的な役割ではないかもしれない。しかし、チームにとってはとてつもなく重要である。

ディディエ・デシャンは、1998年ワールドカップ優勝のフランスのキャプテンであるが、まさにこの典型の選手であった。かつて、エリック・カントナから嘲笑的な意味をこめて「水を運ぶ人」と表現され、デシャンはただ単に「より才能のある」選手にボールを預けるために存在しているだけと揶揄された。

また、ジョゼ・モウリーニョのクラウディオ・マケレレに対しての指導はいたってシンプルであった。チェルシーが中盤もしくは前線で攻撃になったときには、「絶対にボールより前に行くな」と言われていた。

セントラルMFの役割は、前のMFやサイドのMFが前線に出るための基盤を整えることである。そのため、フィニッシュの精度やスキルでチームに貢献に関しては、より前線のアタッキングMFに任せることになる。(了)

 Reference: Tactical Changes in Soccer Players Positions Part 2

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